転職したのに、また、いじめの悩みを抱えてしまったら
転職したばかりだと職場のローカルルールがわからずにまごついてしまい、周囲からいじめを受けるきっかけとなりやすいのが現状です。特に看護師の職場では繁忙を極めるため、ちょっとした手際の悪さが他のひとの癇に障ってしまい、それが積み重なると仲間外れ、そしていじめへと発展してしまいます。いじめが発生するメカニズムを考えれば対策も立てられます。
転職直後の状態を思い出してみましょう
院内には様々な規則があり、その多くは不文律となっていて口伝えで広がり守られています。しかし大部分が医院長レベルにまで承認されているわけではないので、院内では一般的ではない特殊な状況だという認識がありません。ですからこのような独自規則を知らずに転職してきた場合、次々とわからないことが出てきます。一方、当たり前のこととして順守している職員にとっては、自分たちが日ごろ行っている手順と異なった処理をされるとやりにくくてたまりません。しかし、説明しようとすると実は単に場の雰囲気で決められたルールであり、非効率なやり方であることに気づいてしまい、大した説明もせず「こうなってるから守ってね」としか言えません。これでは聞いた方は納得がいかず「どうしてそんなやり方をするんですか?こうした方が効率的だと思うんですけど」と答えてしまいますよね。恐らく自覚は無いと思いますが、これがいじめの引き金になっているのです。説明がつかない内容だとわかっていながらも順守している身にとっては、煙たい存在でしかなく、質問されるたびにうっとおしさしか感じません。こういったストレスが蓄積し、いじめへと矛先が向いてしまいます。
いじめを避けるには、素直になることが重要
ほとんどの人は、転職した職場でおかしなしきたりを見つけても、ぐっと飲み下してしまいます。いわゆる大人の対応であり、いじめを防止する最善の方法と言えるでしょう。しかし、このバランスは非常に難しく、例えば理不尽なローテーションや夜勤を安易に引き受けてしまうと、「このひとは言いなり」と思われ、本当に引き受けられない都合の悪い時に断ると、反発を受けて、いじめを発生させる原因となってしまいます。いじめを避けるためには、安易に引き受けるだけじゃなく、上手に断ることも大切です。基本的ないじめのメカニズムは子供の社会と変わりません。早期に場に馴染んでしまえば、いじめなどに発展することもありませんが、なかなかなじめないと鈍感だとか、要領悪いと見下され、いじめの対象となってしまうのです。看護師の業務はただでさえ心労が大きく、言ってみれば常にはけ口を求めていると言えます。転職したら相手に立ち入る隙を与えないようにしながらも、うまく順応することに気を使えば、いじめを受けることもありません。ただし、いじめは非常にタチが悪い面があります。それは、一度発生してしまったいじめは誰も止めることができない点です。いったんいじめを受けるようになってしまったら、もうあなたの印象は「いじめの対象」となってしまい、もともと理屈ではないため、どんなに話しても解消は困難です。一度いじめが発生してしまったら、無駄に悩むより潔くよく次の転職を探すようにしましょう。