転職で重要なのは収入と休みだけではない
どこの転職サイトでも病院の求人欄に年収と休暇は掲載されていますが、転職で大切なのはそれだけではありません。例えば少し極端な話になりますが、収入がとても高くて夜勤や残業が無くても片道3時間も通勤にかかるようでは話になりません。しかし、現実に存在する失敗なのです。求人欄にバスと書かれていたら要注意。過疎地では一時間に1本しか無かったり、雨の日は平気で満員通過してしまうことなどざらにあります。結局は絶対に遅刻しないために1時間も早く家を出なければならず、実質的に片道2時間の通勤を強いられることになります。これは往復で4時間に相当し、年で1,000時間にも達します。ざっくり丸々40日も通勤で潰す計算です。仮に時給4千円と置くと、400万円です。馬鹿みたいですね。40日の休暇で400万円の資金があったら世界一周の旅行でも楽に出て行けてしまいます。転職においてはこういった無駄な時間を客観的に計算しておくべきです。
他にもある転職で考慮すべきポイント
病院の経営理念は聞いたところで実態とかけ離れたお題が多いのであまり参考になりませんが、教育体制と設備は病院の考え方を如実に表しているので転職における重要チェック項目です。これはパートのママさん看護師であっても無視してはいけません。教育体制はいかに看護師を大切にしているかの表れだからです。少し考えればわかることですが、キャリアアップやスキルアップを充実させている病院は、看護師を育てて長く働いてもらうことを前提に考えています。つまり転職したらそれだけ大切に扱ってくれるということです。この反対にまったく体制が無い病院は欠員が出たら補充すればいいといった使い捨て指向です。また医療設備の充実さも同じ意味を持っています。高度な医療設備を備えても、扱える医師がいなくてはまったくの無意味です。高度な医療機器を装備している病院は優秀な医療スタッフを揃えることに心血を注いでおり、常に最新の治療ができるように人を育てているのです。このように教育体制と設備を見れば、その病院がどれだけ働くひとたちを重要に考えているかが自ずと見えてきます。これらの項目は求人欄には記載されていませんが、転職するときは必ず見学でチェックするようにしましょう。
転職では患者さんからの評判が重要
どれほど立派な病院でも、患者さんから良く思われていない病院はすたれて行ってしまうものです。対応できる医師が少ないのに、待合室の席だけ多くて、短時間で診療を処理していく病院では「何時間も待たされた挙句に大した治療をしてくれない」と悪い評判が立ってしまいます。また、転職したら患者さんからのクレームで頭がおかしくなりそうな状況に追い込まれる危険性もあります。これも見学で確かめられますので、患者さんの表情をちゃんと見ておくようにしましょう。長く待たされて文句を言っている患者さんが多い病院はできるだけ避けるべきです。