1.【福岡は看護師にとってどんな場所?】
福岡の人口増加数は政令指定都市の中では1位、福岡空港・博多港からの外国人入国者数は5年連続で1位です。三大都市である東京・大阪・名古屋以外でトップの人口密度を誇っています。交通の便が良く、再開発が進み活気があり、海外観光客が増え続ける魅力的な都市といえます。⇒(参考)PRESIDENT 福岡の人口がどんどん増え続けている理由 2017年10月2日号https://president.jp/articles/-/23328
しかしながら九州・沖縄では全体での産業の従業者数が減っています。それにも関わらず、九州では医療・福祉従事者が増えています。特に福岡は2009年から2016年で28.5%も増えており、各業種の中でも最多です。
⇒(参考)西日本新聞 老いる九州、雇用「医療・福祉」が最多 九経調分析、自治体4割でトップ(2018年12月1日06時00分)
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/469767/
また、福岡は高い医療インフラを誇っており、人口あたりの病床数の偏差値では、一般病床57、療養病床58、精神病床58です。総看護師数も62と高い水準です。
福岡県内で医療の要となるのは大きく福岡・糸島、久留米、飯塚、北九州の4エリアですが、いずれも全国平均並みかそれ以上の医療インフラとなっています。福岡独自のITを駆使した取り組みや、非常時を想定した対応策なども進んでいます。
加えて、4エリア以外の郊外エリアでも極端に医療が不足しているわけではありません。在宅医療・介護についても、全国平均以上のところが大変多いのです。郊外部も都市部とほぼ変わらない医療体制が整っています。
⇒(参考)日本医師会総合政策研究機構 地域の医療提供体制現状と将来 40.福岡県
⇒(参考)西日本新聞 非常用医療電源、熊本は9割設置 福岡、6年前に359病院完了(2018年9月8日06時00分)
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/447893/
⇒(参考)日本医師会 地域医療情報システム(JMAP) 福岡県
http://jmap.jp/cities/detail/pref/40
元々、西日本の方が東日本よりも医療インフラが充実しています。これは、西日本に医大が多いことに加えて、医師は出身大学の近くで就職する傾向が強いためです。最近では福岡自体が最近人気のエリアであることも理由となっています。
なお、後期高齢者の1人当たり実績医療費は全国1位です。これは診療費が高額ということではなく、病床数に余裕があったり病院数が多かったりするため、医療を受ける機会も多いためと考えられます。そこから、健康意識が強い患者像が伺えます。
特に、福岡の都市部は急性期だけでなく回復・療養期の病院も多いので入院も長期になりがちです。
⇒(参考)AERAドット 西の医師は東に来ない? 医学部多いのに首都圏で医師不足が続く理由(2017年6月6日7:00)
https://dot.asahi.com/dot/2017060100037.html?page=1
⇒(参考)都道府県ごとに見た医療・介護の地域差(厚労省提出資料)
一方で、人口自体は増え続けているのに産業全体の従事者数が減っていることからも分かるように、福岡でも高齢化が進んでいます。
2025年には、2015年対比で医療需要は15%、介護需要は42%も高まる見込みです。現在は平均以上の医療インフラですが、需要予測に対しては足りているといえません。
また、福岡はアジアからの海外観光客による外国人診療が増えており、言語対応においては受け入れた医療施設の内、実に55%が困った経験を持っています。英語もさることながら、アジア諸国の各言語による医療サービスの整備が求められているのです。
⇒(参考)西日本新聞 「言語対応困った」55% 外国人診療 福岡県内の医療機関 専門知識備えた通訳不足(2017年2月10日14時26分)
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/medical/article/307275/
2.【福岡で求められる看護師とは?】
福岡の看護師数は全国的にも多く、東京・北海道・大阪に次いで68,993人です。
人口10万人対比では1,365人です。通常、東京など主要都市周辺は、看護師数が多くとも人口に追い付いておらず、全国平均の水準である1,000~1,500人を満たしているところは多くありません。福岡は周辺の九州エリア・中四国エリアまで含めて水準以上のため、近隣エリアへの人材流出も少なく、他の主要都市に比べて看護師が多いのです。
従って、他の都市部と異なり、全国的にも超過労働時間が少ないのも福岡の看護師の特徴です。しかしながら、決まって支給する現金給与額・年間賞与は全国平均よりも低くなっています。
⇒(参考)厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450091&tstat=000001011429
⇒(参考)日本看護協会 看護統計資料 都道府県別看護職員、人口対比
在宅医療支援・訪問看護ともに全国平均より多く、高齢者住宅系の介護関連も豊富です。福岡では、都市部を離れると多少交通の便が悪くなりますが、地域による医療の偏在が少ないので、郊外で子育てしながら働きたい方にも適しています。
⇒(参考)都道府県ごとに見た医療・介護の地域差(厚労省提出資料)
全国同様に高齢者や働き手不足による今後の医療需要の増加率は高いのですが、現時点では看護師が比較的充足しているため、働きやすい職場が見つかりやすい地域といえます。
どちらかといえば、バリバリと仕事をするよりも、残業が少なく無理のない範囲で働きたい看護師に向いています。
なお、医療ツーリズムにおいては、福岡の看護師のホスタピリティの高さが海外観光客から評価されています。医療が充足している分、看護以外でも質の高いサービスが福岡の看護師には求められているのです。
⇒(参考)羽生 正宗 第Ⅵ章.福岡・九州における医療観光展開の可能性-医療ツーリズム 中国市場実証分析をもとに-
3.【福岡で転職を成功させるポイントは?】
福岡は、都市の規模の割に求人数・求職者は多くありません。流動性が安定しているともいえます。そのため、働きたいと希望する病院があってもなかなか空きが出ない可能性が高いのです。
転職を考えている際は、すぐに希望の求人が出てこない可能性を考えて、早めに動くべきなのです。
⇒(参考)厚生労働省 第33回社会保障審議会医療部会 看護職員確保対策について
福岡の傾向として、残業が少なく、自分らしい働き方をしやすい方に合っています。その分、賞与や給与水準が抑えられているため、少しでも多く稼ぎたい方は、転職の際の給与交渉がマストになります。
しかし、看護師は働ける職場の種類がある程度限定された専門職のため、給与水準の幅が狭くなっています。そのため、看護師ひとりの力による給与交渉は容易ではありません。転職の際は、転職支援会社のエージェントに給与交渉をお任せすることをおすすめします。
求人サイトを利用する際の注意として、求人サイトの多くは全国対応を謳って求人を保有しているものの、福岡に特化している求人サイトは多くありません。
福岡に根付いた転職支援会社でない場合、転職支援会社の話と実際の求人が異なる、エージェントのアドバイスや交渉が上手く行かない等のリスクが生じやすくなります。
しっかりと福岡に拠点を持つ転職支援会社の求人サイトを選ぶことが、福岡でスムーズに転職を成功させる大きなポイントです。
さらに、福岡のように人材の流動性が低いと、転職のライバルも虎視眈々と良い求人を狙っています。良いポジションが空いても、瞬時に埋まってしまう可能性が少なくありません。
そのように、看護師本人に問題がなくとも、スピードで負けてしまい転職期間が長引くケースも多々あります。病院等と強いパイプを持ち、良い求人をすぐ紹介してもらえるエージェントが望ましいです。
効率的に情報収集するため、忙しい看護師ほど転職支援会社をうまく活用することをおすすめします。
4.【まとめ】
✓ 【福岡は看護師にとってどんな場所?】
⇒活気のある都市で全体的に医療が充実。今後は高齢者・海外観光客対応などが課題。
✓ 【福岡で求められる看護師とは?】
⇒残業は少ないが給与はひかえめ。質の高いサービスを期待される可能性あり。
✓ 【福岡で転職を成功させるポイントは?】
⇒自分らしい働き方に重点。福岡の地域事情に詳しく給与交渉に長けたエージェントが必要。
福岡は全体的に医療が充足しているため、医療サービスの質が高く、健康への意識も高い地域性が伺えます。
看護師にとっては、急性期・療養期・回復期の病床、在宅医療・介護も充実しているため、自分が働きたい職場を見つけることが容易です。しかしながら流動性が低いため、良い求人がなかなか出にくいことが考えられます。また、残業は少なめですが、その分給与が低めになりがちです。
福岡で転職する際は、エージェントから情報やアドバイスをもらい、給与交渉もプロにお任せすることで、自分の希望に沿った転職が進めやすくなります。そのためには、福岡に根付いた転職支援会社を利用することをおすすめします。
<参考>日本看護協会
尾身さんを応援しています。
尾身茂:https://www.instagram.com/omi.shigeru/?hl=ja
保育園看護師バイトで保育士さんと楽しく仕事をして高額収入を得る方法