看護師のさまざまな概要
看護師には概要的に述べても、さまざまな資格があり、また特有の歴史があります。ここでは看護師の概要について解説します。
1.看護師の種類の概要
看護師には、管轄で大別すると3種類が存在する。概要的には厚生労働省が試験を実施し厚生労働大臣が免許を与える看護師、各都道府県が試験を実施し知事が免許を与える准看護師、防衛省の自衛隊が管轄する救急救命士である。
2015年1月13日から放送される堀北真希主演のテレビドラマ『まっしろ』や2013年に放送された『救急救命士・牧田さおり』など、事実を度外視してしまっているが実際はまったく別の組織であり、免許制度も異なっている。
2.看護師の呼称の概要
看護師は現在でも女性が多く、かつては看護婦と呼ばれていたため、女性看護師をナース、男性看護師をナースマンと呼ぶ風潮があるが、これは間違いであり、性別に関係なく看護師はナースである。英語においてもnurseという英単語は存在するが、nursemanという言葉は存在しない。公益社団法人日本看護協会のURLもwww.nurse.or.jpとなっている。ナースマンと言うのは、上述した誤解と同じであり、TOKIOの松岡昌宏が主演したテレビドラマ『ナースマン』(Nurse Man)によって広まった言葉で、和製英語である。しかし、准看護師については相当する英単語としてassistant nurseという言葉が存在し、国際的にも違いがあると認識されている。尚、准看護師は各都道府県の制度であり廃止される方向となっており、神奈川県ではすでに2013年に准看護師の制度を廃止している。
3.看護師の養育施設の概要
看護師の養育施設は、概要的には看護高等学校、看護専門学校、看護短期大学、四年制大学看護学部の4種類があります。このうち、四年制大学看護学部は、少子高齢化によって学生の確保が困難となった大学が学生を集めるために、多くの大学が解説した学部であり、1991年には11大学しか持っていなかった看護学部が2014年には266大学にまで膨れ上がり、年間2万人の看護師を排出する巨大な看護師養成機関として成長している。看護師は国家資格であるため、これら4つのどの機関で教育を受けようとも差は無いのだが、「大卒」ブランドを得るために四年生大学を選ぶ学生が多い。
4.看護師の法改正の概要
2006年の法改正により7対1看護の病院については入金基本料が上乗せされることとなり、病院による看護師確保に拍車がかかったが、2014年の法改正により、7対1看護の病院を今後2年掛けて、1/4削減するという方針を厚生労働省が打ち出したことによって、概要的には7体1看護による看護師確保ラッシュは収まった。しかしながら、全体の概要を見る限り、看護師不足は相変わらず続いている状態で、有効求人倍率は3倍を超えている。一方、過去に法曹不足から司法試験の合格者を増加させる方向へ政府が舵を切ったために現在では弁護士が就職できないという余剰状態を招いた失態がある。このため、看護師の供給量を挙げる施策について政府は及び腰であることが現在の概要である。
5.准看護師についての概要
戦争中の看護師不足により、特例的に各都道府県が教育、試験、資格授与を行う准看護師制度が生まれたが、看護師制度が国と自治体との2系統存在することで、看護師に対する施策が一本化できないという悩みがあった。しかしながら、准看護師制度は概要的には廃止される方向となっており、すでに神奈川県では新規の准看護師生徒を受け入れていない。今後、准看護師制度の廃止については、概要的には現行の准看護師.に対する救済策が決まっているものの、一定期間の通信教育の後、国家試験を実施するなど、具体的な規定についてはまだ決定されていないのが概要である。
6.看護師の高齢化社会対応についての概要
2025年に介護職員が50万人不足するという概要がまとまられ、現在、収入が低いために敬遠されがちな介護職に対してなんらかの国費を投下するという方針で概要がまとめられつつある。すでに病院看護師に較べ訪問看護師の収入は2割少ないという集計結果も提出されている。今後は、膨張し続ける医療費の中で、いかに介護職で働く看護師を確保するかが政府のかだいとなる見通しである。
まとめ
看護師についての概要を解説した。看護師には大別して4種類あり、また教育養成機関についても4種類存在する。准看護師については廃止の方向が決まっており、一部ではすでに新たな教育を停止しているが、現在の准看護師に対する救済策については、救済するという概要が決まっているだけで、具体策には至っていない。今後は2025年の介護職員不足に向けて、遅くとも2015年度中には方針の概要が出されると予想される。
<参考>日本看護協会
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